黒人解放運動の象徴でありいまなおリスペクトを集め、ブラック・ライヴズ・マターの高まりで世界的に注目されるアンジェラがさししめす未来

黒人として女性としてつねに時代の困難に向きあってきた思想家=活動家が50年以上の時をかけて伝え続けてきたメッセージ

これからの世界を想像する上で不可欠なレイシズム、フェミニズム、インターセクショナリティ、アボリショニズムを知るための入門書にして主著

アンジェラ・デイヴィス 著

フランク・バラット編

 浅沼 優子 訳

  単行本 46 ● 260ページ

ISBN:978-4-309-24997-1 ● Cコード:0036

予価3,630円(本体3,300円)

アンジェラ・デイヴィスの教え
自由とはたゆみなき闘い

2021年3月1日発売

アメリカの黒人解放運動・女性解放運動・政治犯解放運動・刑務所廃止運動のアイコンである、アンジェラ・デイヴィス博士のインタビュー・寄稿文・スピーチ集、『Freedom Is A Constant Struggle: Ferguson, Palestine, and the Foundations of a Movement』(2016)の翻訳書です。

 

昨年の痛ましい事件を発端としたブラック・ライヴズ・マター運動の世界的な広がりだけでなく、グローバル・パンデミックをきっかけに問い直される資本主義社会のあり方、特に様々な局面で露呈しているネオリベラリズムの弊害、また特定の人種のみならず女性やトランスジェンダー、移民に対する抑圧といった世界各国に共通する現代社会の様々な問題について、その相互関係性と構造を解き明かす、重要な視座を与えてくれる内容です。今だからこそより説得力を持ち、広く読まれるべき著書だと感じ、自ら出版を企画しました。

 

学者として、活動家として、50年以上にわたり巨大な困難に立ち向かってきたデイヴィス女史の、決して希望をなくさず活動を続ける姿は、多くの人々に勇気を与え続けています。

目次


訳者まえがき 今アンジェラ・デイヴィスを知るべき理由 – 浅沼優子

刊行に寄せて – コーネル・ウエスト

まえがき – フランク・バラット


第1章 資本主義的個人主義に対抗する集団的闘争

第2章 ファーガソン事件が示したグローバルな文脈

第3章 構造的変革の必要性

第4章 パレスチナ、G4Sと産獄複合体

第5章 終幕と継続

第6章 マイケル・ブラウンからアサータ・シャクールまで – 根強いレイシズム国家アメリカ

第7章 “真実を語るプロジェクト” – アメリカにおける暴力

第8章 フェミニズムとアボリション – 21世紀のための理論と実践

第9章 政治的アクティヴィズムと抗議運動 – 1960年代からオバマ政権時代まで

第10章 国境を越える連帯


Cover design by Masakazu Kitayama

自由とは何か、これまで特定の人々の自由のために、どれだけ他の人々の自由が犠牲にされてきたのか、そして私たちが享受している自由のために、どれだけ闘ってきた人たちがいたのかに思いを馳せながら、アンジェラ・デイヴィスの教えに触れて欲しいと思う。

Original publication by Haymarket Books

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